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JLLは、2022年9月末時点でのアジア太平洋地域のホテル投資ハイライトを発表しました。投資額や前年比、下半期の予想や今後の展望についてJLLのレポートを中心に詳しく解説していきます。
アジア太平洋地域(具体的には、中国などの東アジア、インドなどの南アジア、インドネシアなどの東南アジア、オーストラリアなどのオセアニア)におけるホテル投資額や動向、今後の展望をまとめたレポートです。このハイライトが、今後の投資における判断材料とする投資家が多くいます。
2022年1〜9月の日本でのホテル投資額は、23億米ドルと前年比23%増となりました。2023年には、投資額が28億米ドルに拡大すると予想されておりコロナ禍で一時低迷していた「アジア太平洋地域で最も活発なホテル投資市場」の座を取り返しました。
また、海外の投資家は日本のホテル投資に非常に積極的な姿勢を見せています。コロナ禍からの回復で、国内旅行需要や海外からのインバウンド観光需要が増し、さらには円安の影響で海外からの資金が流入に安くなるなどの要因で、2023年投資額の更なる増大が期待されています。
2020年から続くコロナ禍によって低迷を続けているホテル投資市場ですが、コロナの終息に伴う渡航制限の解除を受け、インバウンド観光と海外出張の需要が増している中でホテル投資市場も回復の兆しを見せ始めました。アジア太平洋地域における2022年1月~9月のホテル投資額は84億米ドル(前年比16%増)となり、低迷から抜け出し息を吹き返しています。JLLの調査によると、2022年度(1月~12月)の投資額は107億米ドルを超えると予想しています。
投資額では日本が23億米ドルと首位でしたが、次いで韓国が18億米ドルとなり韓国における投資額はJLLの調査開始以来最高額を記録しました。また、中国での投資額が12億米ドル、オーストラリアも6億9,600万米ドルを記録し、日本、韓国、中国、オーストラリアの4ヵ国の投資額はアジア太平洋地域全体の72%にも及んでいます。
JLLが調査したアンケート『アジア太平洋地域で今後12カ月間でのホテル取得』によると、73%が「非常に興味がある/興味がある」と回答し、アジア太平洋地域のホテル投資市場に対して大きな期待や興味が寄せられています。このままでいくと、2023年通年の投資額は、前年比6%増の115億米ドルとJLLは予想しています。