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京都では、2021年7月末時点におけるホテル客室数がおよそ5万6000室となっており、1年前から3.3%増加しているというデータが報告されています。新型コロナウイルスの感染が拡大している昨今、秋の行楽シーズンも厳しい見通しがささやかれている旅行業界において、なぜ客室数が増加しているのかということに迫ってみましょう。
※本ページは、下記の記事を参考に作成しています。
参考:テレ東プラス+(https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2021/024544.html)
京都観光協会によると、ホテル業界は新型コロナウイルスの影響によって2021年秋も予約が厳しい状況となっているものの、この状況の中でも京都市ではこの秋ヒルトンホテルの最高級ブランドの一つである「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」が開業。さらに、2022年1月には「ホテルオークラ京都 岡崎別邸」が開業予定、2026年春には「帝国ホテル」が開業を予定しています。このように、富裕層向けのホテル開業が相次ぐ見通しとなっています。
このように、ホテルの開業が相次ぐのはなぜなのでしょうか。
東急不動産はヒルトンホテルとフランチャイズ契約を結び、ホテルを開発。同社の岡田社長は、「現在はインバウンドのお客様を失っている状態ではあるものの、今後戻ってくるのは間違いない。それまでの間は国内の富裕層を中心に基礎をしっかりと固めておきたい」とコメント。このように、相次ぐホテルの開業は新型コロナウイルスが収束した後を見据えての投資であり、それまでは海外に行けず国内旅行を考える国内の富裕層をターゲットにしているといえるでしょう。
また、高級ホテルばかりではなく、星野リゾートでは2021年4月に「OMO5京都三条」をオープン。このホテルは1泊6000園からの手ごろな価格となっています。さらに、現在は日本人の観光客をメインのターゲットとしていることから、観光案内においてもより深く細かい内容が求められているという背景を踏まえ「ご近所ガイドOMOレンジャー」と呼ばれるサービスを提供。スタッフがホテル周辺を案内するサービスです。
同社では、今年11月にも新たに「OMO5京都祇園」を開業予定。日本人観光客のニーズに応え、さらに新型コロナウイルス収束後のインバウンド需要にも備えています。