公開日: |更新日:
比較的リスクが少なく始められる不動産投資の中で、”ローリスクでハイリターン”だと言われているのがゲストハウス投資です。新しく建てるのではなく、今ある古民家を改装したゲストハウスであれば、数千万円程とマイホームを建てる額とさほど大差がないので、サラリーマンであっても始めやすいのが人気の理由でもあります。
賃貸アパート投資の実質利回りは3~5%に対して、1棟貸しゲストハウスの実質利回りは6~9%と言われています。更に人気ゲストハウスともなれば、稼働率は90%超となっています。このことからも、事業が軌道に乗れば他の賃貸投資よりも大きな利益を得ることが出来るのです。
法律上、ゲストハウスとシェアハウスに明確な違いはありません。業界内でもゲストハウスとシェアハウスに明確な基準を設けているわけではないので、ゲストハウスとして営業すればゲストハウス、シェアハウスとして営業すればシェアハウスになります。つまり、オーナーの呼び方次第ですね。
その中でも1つ違いを見つけるとすれば、利用者の利用期間が大きく違います。ゲストハウスは1日~せいぜい1週間程度の利用期間を見込みますが、シェアハウスは1か月以上~の利用期間を見込んでいます。
ゲストハウス投資を行う流れを解説していきます。
他の投資でも言えることですが、まず考えることは利回りをどのくらいの目標にするかです。利回りが低いと利益を上げることが難しくなるので、しっかりとした目標設定が大切です。また、初期投資の上限も定める必要があります。予算の上限をあらかじめ定めておかないと、こだわりが多くなってしまい結果的に建設費がオーバーし初期投資額を大幅にオーバーしてしまう可能性もあります。さらに、出口戦略も大切です。物件は最終的に売却するのか、それともセカンドハウスとして活用していくのかなどをあらかじめ考えておくといいでしょう。
事業計画が完成したら、営業を行うエリアを決め物件探しを行います。その際の注意点として、旅館業許可を取得できる物件を選択する必要があります。物件はすべて宿泊可能な旅館にして良い訳ではなく、物件それぞれに制約があります。旅館として使用できない物件だと、ゲストハウスとして営業することが不可能ですので、物件選びは慎重に行いましょう。また、ゲストハウスでは食事は外出することがほとんどなので、近くに飲食店などがあるとより良いでしょう。
物件を選定したら、周辺の商圏分析を行います。近くの競合店や客単価を調査し、細かい収支計画を立てましょう。
物件を選定した後は、どの層にアプローチするのかを考え設計のコンセプトを決めます。例えば、外国人向けの場合は和を取り入れたデザイン、女性客向けの場合オシャレで可愛い部屋などターゲットを取り込む工夫をしましょう。コンセプトや設計が決まると、それに合わせて家具や家電、インテリア小物も購入する必要があります。こだわりが強いと。競合他店との差別化を図れますが、予算オーバーしてしまうなど計画外のことも起こりえますので、予算内で出来るよう工夫することが大切です。
設計図が完成したら、後は業者に依頼し工事に着手します。耐震補強や雨漏りの補修なども忘れずに。古民家を改装したゲストハウスの場合、工事期間は約半年ほどと、他の宿泊施設を作るよりも短いので、早く営業を開始することが出来ます。工事期間中に旅館業の営業許可証を取得しましょう。許可の検査厳しいので、早めに営業許可の申請を出すといいでしょう。また、個人で営業許可の取得は専門知識が多く難易度が高いので、専門業者に許可証発行の手伝いを依頼するのが主です。
ゲストハウスが完成したら、家具や照明、宿泊者が使用するアメニティ類など備品の配置です。そして、予約サイトに掲載する写真撮影も行います。旅行サイトに掲載する場合は、禁煙、ペット禁止、小学生以下宿泊禁止などのハウスルールがある場合はしっかりと明記しておきましょう。