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自治体が取り組む「災害関連死」対策

例えば、地震で倒れた建物の下敷きになって人が亡くなる「直接死」だけでなく、避難生活による疲労やストレスなど災害関連事象が原因となって間接的に人が亡くなる「災害関連死」も、自治体が対策に取り組むべき重大なリスクです。

なぜ自治体にとって「災害関連死」対策が必要なのか

地震などの自然災害や大規模災害が発生した際、倒れた建物によって人が死傷したり、そこから発生した火災によって人が亡くなったりといった「直接死」をイメージする人は少なくありません。しかし実際には、災害の直接的な影響による死を回避していたとしても、避難途中の事故や避難生活における様々なリスクによって間接的に失われる命があり、これを「災害関連死」と呼びます。

実際、平成28年に発生した熊本地震では、地震そのものの影響で亡くなった直接死の死者は50人とされている一方、災害関連死として間接的影響で亡くなった人の数は218人に上っており、さらに豪雨など二次災害による死者5人も合わせると合計273人の死者が発生しました。

そのため災害による死亡件数を少しでも抑えるためには、災害関連死への対策が不可欠です。

検索結果から見る、災害関連死を防ぐための「3つの柱」

避難所環境

災害関連死への対策として重要なポイントの1つが、避難所となる場所や空間の環境です。

大規模災害が発生すると長期に渡って避難所での生活が強いられることもありますが、そのような環境ではプライバシーが守られなかったり、衛生環境が悪化したりと、肉体的にも精神的にも大きなストレスが発生します。これにより感染症や各種疾患のリスクが増大することは無視できません。

そのため少しでも安心して清潔に過ごせる環境が重要です。

福祉避難所の確保

災害時に避難する人の中には持病や加齢によって心身に障害を抱えている人も少なくありません。そのような人にとってはちょっとした段差なども障害となってしまい、避難所を適切に利用できない可能性があります。

そのため多様性に配慮したユニバーサルデザインの福祉避難所の設置が求められます。

見守り体制の構築

物理的な環境が整っていても、実際の運用体制がおろそかでは安全管理を維持することはできません。避難所におけるトラブルや避難民の状態について意識を配りながら、問題があれば早期発見・早期対策を実施できるような管理体制の構築も大切です。

余剰公有地を「関連死ゼロ」のための拠点に変えるアイディア

自然災害は人の力で完全に発生を防いだり予期したりできないからこそ、被害を予防する「防災」でなく、非常時に少しでも被害を減らす「減災」の意識が高まっており、災害関連死への備えも減災対策の一環として全国の自治体などで注目されています。

そしてその具体策として、やはり避難所の住環境などを整えることは最重要ポイントの1つであり、実際に使い道のない公有地などを活用したフェーズフリーの災害対策が官民一体で進められています。

避難所の過密を解消する「分散型避難」のための土地確保

人口密集地である東京都の江東区では、災害時に特定の避難所へ人が集まりすぎて過密状態になることを防ぐため、同時災害のリスクが低いとされる遠隔地などに避難所などのスペースを確保し、複数のエリアに避難民を分散させるといった「疎開」の活用も検討されています。また各疎開エリアがスムーズに移動・連携できるよう、行政が交通事業者と連携した地域間交流ネットワークも考案されている点が重要です。

平時は公園・災害時は避難機能を持つ「防災パーク」

平時は地域コミュニティの憩いの場として活用できる公園でありながら、非常時には防災拠点としての役割を担える「防災パーク(防災公園)」の設置といった取り組みも全国的に実施されています。

防災パークには、例えば非常時に炊き出し用のかまどとして利用できるベンチ(かまどベンチ)を備えたり、布を取り付けるだけで仮設テントとして機能するパーゴラを設置したりと、色々な工夫が集約されます。また防災パークはフェーズフリー防災拠点としてのコンセプトが土台となるため、既存公園に設備を追加するのでなく、公有地などを使って一から設計されることが少なくありません。

民間企業と連携した「移動式ホテル」の運用

災害関連死のリスクが避難所や避難先の住環境に大きく関連している以上、少しでも快適な避難生活を実現することは、災害関連死の減災を目指す上で不可欠な要素です。

そのため全国自治体と民間のホテル事業者が連携して、平時は一般向けのホテルとして活用しながら、非常時には防災拠点や独立した避難所として活用できるフェーズフリーホテルなどの設置も進められています。

これらのホテルは建築用コンテナモジュールやトレーラーハウスを利用することで移動が可能となっており、任意のエリアへ迅速に導入して、災害発生時には応用性を高めやすいなど複数の点でメリットがあります。

南海トラフに備えて災害関連死を防ぐための対策を

現在、日本では将来的なリスクとして南海トラフ地震が懸念されており、いつどこで大規模災害が発生しても不思議ではありません。そのため災害関連死への対策を含めた災害対策・減災対策は待ったなしの状況であり、行政としても未活用の公有地などがあれば積極的に活用法を検討することが大切です。

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